奥田忠三の伝記

しばらく情報募集していましたが、どうやらこれ以上の情報提供は無理なようです。まだマンガも見つかっておらず残念ですが、いったん打ち切りたいと思います。ただ、このまま歴史の闇に埋もれさすのももったいないと思いますので、わかった範囲だけでも記録としてこのまま残したいと思います。

たしか、25年位前、見たものなんですが、あるろう者の実話をもとにしたものでした。
大阪出身のろう者が高校を中退して、アルバイトで留学資金を貯め、単身で太平洋を渡り、アメリカのろう学校、ギャローデット大学を経て、苦学の末、ペンシルバニア州立大学で日本出身のろう者として初めて博士号を取得するまでの歩みを漫画にアレンジしたものでした。

他のかたからの情報もあわせて整理すると、以下のようになるようです。

氏名
奥田忠三
学歴
1975年 ギャローデット大学卒業、
1975~1977年、RIT/NTIDの助教授、
ペンシルバニア州立大学で数学の博士号を取得。
業績
ギャローデット大学数学科で准教授をつとめた後、現在、ローレンスリバモア国立研究所に上席研究員(チーフ)として、コンピュータの研究に従事。
新聞報道 [日本聴力障害新聞の記事]
日本聴力障害新聞 昭和51年2月1日 第295号 3頁
「米国で理学博士号 日本人ろうあ青年が初の快挙」という見出しで掲載。
「アメリカでは、ろうあ者で博士号を受けた人がこれまでに25人いるといわれていますが、いずれも教育学やリハビリテーション学関係。 理科系の学問での博士号取得はこの日本人ろうあ青年が初めてで、もちろん日本でも先例のない快挙となりました。」

最近まで、アメリカの大学を卒業した、最初の日本人ろう学生は大杉豊(1991年 ロチェスター大学入学)だとされていました。しかしそれよりも先に卒業した人がいたわけです。奥田さんの事は、これまであまり知られていませんでした。